模試をきっかけに学習内容や自習室の様子を知り、勉強するのに理想的な環境だと思ったので、東進に入学しました。高校を卒業した年の4月のことでした。あれから約1年間、今日に至るまで東進の自習室で勉強を続けています。そんな私の受験勉強を少しだけ振り返ってみることにします。
まずは入学当初、志望校が予め定まっていたこともあり、そこに特化した講座を全科目、すぐにとり始めることができました。東大対策シリーズの国数化生英、そしてハイレベル化学を毎日1、2講ずつ、ペースを合わせて受講しました。この時期は実力が想定に釣り合っていなかったのか、予習復習で後れをとることがままあり、自分の立てたスケジュールに追い立てられるような気持ちで机に向かっていました。東大受験に求められる思考力、そのおおよそはこのときに培われたと言って良いでしょう。その後も、模試の前後などことあるごとにテキストを復習しましたが、その度に新しい考え方が発掘され、教材としての完成度の高さを改めて実感したものです。
6月は、東大模試と共テ模試の両方がある、忙しい月になりました。模試を1つの区切りとして、以降8月の末までは過去問演習にかかりきりでした。平日は2日で1年分を目安に、余った時間や土日は演習の直し及び共テの対策に充てていました。
9月になると、志望校別単元ジャンル演習が開講します。全ての範囲・レベルを網羅し、しかも尽きることのない良問の数々は、同じ問題の反復にマンネリ気味であった私に勉強への意欲を蘇らせてくれました。演習にあたって私は、分野間のバランスを強く意識しました。この頃になると模試などを通じて自分の得手不得手が、より細かな区分で明確になりますから、足りないと思ったところをピンポイントで補ってゆけるのです。これは本試が差し迫った、2月の頭頃まで続けていました。さりながら私はこの単元ジャンル演習を上手く使いこなせた自信がありません。恐らくは先に述べた平日演習、休日復習のリズムをそのまま導入したのがいけなかったのでしょう。問題量が増えるなら復習量も当然増えます。これを読んでいる皆さんには返却された添削をヘタに溜め込まず、逐次復習することをお勧めします。
本格的に共テの勉強を始めたのは、最終⒓月共テ模試があった頃でしょうか、単純なもので私の毎日は共テ一色になりました。2次をおろそかにしては元も子もない、と適切な学習比率を先生に教わってからは2次の単元ジャンル演習も並行して行いましたが、やはり私の頭の中は共テへの言いしれない不安でいっぱいでした。 1月、2月はとにかく調子を乱さないことを第一に、堅実に毎日を積み重ねました。
長い一人語りになりました。最後に、私の模試の活用法についてお話ししたいと思います。私が受けていたのは、主に共通テスト本番レベル模試と東大本番レベル模試の2つです。いずれも問題の難易度、深みともに申し分なく、本番レベルの名は伊達ではないと、そう感じさせられました。共テ模試は試験翌日と返却時に、東大模試はさらに次の模試の直前にももう1度、時間をかけて徹底的に復習しました。特に注意すべきは、私の場合、基礎知識の不足でした。受験において、知識はあらゆる思考の基盤になります。これを欠いていては理解すべきものを取りこぼしてしまうのです。フィードバックを得られる機会があれば貪欲に喰らいつき、解らないことがあれば基礎にまで立ち返る。初めのうちこそ,この姿勢が肝要なのだと思います。 ここまで書いてきたことは、両親や東進の担任、担任助手の先生、他にも様々な方々のお力添えなしには達成できませんでした。心より御礼申し上げます。